4年生のみなさんが、おじいちやん、おばあちやん、おとうさん、おかあさんが子供だった頃の雪の中でのくらしを調べました。昔は、今よりもたくさんの雪が降ったことがあるようです。
そのたくさんの雪の中で、どのようにくらしていたのでしようか。
雪のしまつ 今では、やねの雪が自然に落ちる家も造られるようになってきましたが、昔は、どの家でも雪の重さで家がこわれないように、「雪おろし」をしていました。ひと冬に何回も雪を家のまわりにおろして、その雪が1階のやねよりも高くつみあがることもありました。そんなときは、2階の窓から出入りしたり、雪の長いかいだんをげんかんのところに作ったりしました。 おろした雪がだんだん高くつみ上がってくると、窓がふさがって家の中が暗くなるので、「雪上げ」をして光が窓から入るようにしました。 さて、雪をしまつするのにどのような道具を使っていたのでしょうか。 やねが大きな家では、「とよ」というすベリ台のような道具をつかっていました。その上に四角に切った雪のかたまりをおくと、すっと流れて行きました。重い雪をやねの先まで運ぶ必要がないので、どんどん仕事を進めることができました。 スコップは、今のようにアルミの軽いスコップはなく、鉄でできていて、重いものでした。そこで、木の板をスコップのような形にした「こすき」を使っていました。「のこぎり」で、雪を切り出すこともあったようです。 おろした雪はそのままにしておくと、何回もの雪おろしが続いたときに、雪をおろす場所がなくなって困りました。そこで、「かんじき」でふみかためながら、きちんとかベのように積み上げたり、「そり」にのせて、田んぼや川にすてに行ったりしました。消雪井戸や消雪ノ八イプはなかつたので、春に暖かくなるまで、雪はそのままだったのです。 雪の中の交通 昔は除雪車や消雪ノ八イプがなかったために、道路も雪が積もったままでした。バスや列車が使えないために、人々はどこへ行くにも歩いて行きました。雪がたくさんで歩きにくいところでは、雪にもぐりにくいように、かんじきやスキーをつけて行くこともありました。また、荷物を運ぶときはそりにのせて引いて行きました。 このように、雪の上を苦労して行かなければならないので、病人など急ぎの時にはとても困りました。交通が止まると、新聞が配達されなかったり、お店に肉や魚が届かなかったりしました。そのため、買い物に行けるときには、 リュックをしょって、食べ物を多く買って来るようにしました。 また、町内で毎朝の当番を決めてかんじきで雪をふみ、道つけをしました。できた道は細くて、反対から人がやってくるとすれ違うのがたいへんなこともありました。
雪の中の生活
今のようなストーブやヒーターがなかった時は、「火ばち」に炭を入れてみんなで代わる代わる手を温めました。体を温めるよりも体を温めることが中心でした。
家族でいっしょに温まるときは、「ほりごたつ」にみんなで入り、ラジオをきいたりしながらすごしました。最初の頃のほりごたつは、70cm四方くらいの大きさで、炭やいろりで燃やしたまきのおき(まきが燃えて炭になったもの)を入れ,その上 に木で作ったやぐらを置き、ふとんをかけました。もう少し時代が進んで、ガスを使うようになって、いろりで食事のための煮炊きをしなくなると、そのいろりをほりごたつに改造して使いました。9Ocm四方くらいの大きさで、下に足を伸ばし、こしかけた姿勢で入ることができました。
夜、冷たいふとんの中で、温かくして寝るために、「あんか」や「湯たんぽ」を使いました。「あんか」には、真っ赤に熱した「豆炭」を入れました。
「湯たんぼ」には熱いお湯を入れました。また、ふとんの中には綿ではなく、わらの入ったふとんを使った時代もありました。
家の戸や窓は今のようなサッシではなく、すき間の多い木のわくだったので、冷たいすき間風が家の中に入ってきました。そのため、綿の入った服を着て暖かくしていました。
雪で電線が切れて停電になることもよくあったので、ローソクをたくさん買っておいて、停電にそなえました。
今は、冬の生活でたくさんの電気にたよっていますが、昔はそうではなかったのです。
しかし、雪が生活のために役立つこともありました。れいぞうこの代わりに野菜をちょぞうするのに使ったのです。大根やごぼう、にんじんなどを凍らないようにわらのむしろでで囲って雪の中に保存しました。それを冬の間に少しずつ使う事で、野菜を育てられない冬でも野菜を食べことができました。
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